出版社勤務の32歳のＯ子さんは慢性頭痛で、マッサージが欠かせないとのこと。
週に３回仕事終了後にマッサージに通い、日曜には２時間指圧を受けているというのに、マッサージが終わってしばらくすると、とたんに肩こりが始まり頭が重くなってくると訴えています。目のよくない彼女は、原稿を読んでいるとまぶしい感じがして肩がこってくるので、コーヒーと鎮痛剤が欠かせません。
　コーヒーの飲みすぎで胃の調子も悪く、肌あれがひどく眉を寄せているので、何となくいつも不機嫌なイメージ。これではせっかくの「できる女」でも、きれいとはほど遠い。

　目が悪い→肩こり→頭痛→コーヒー→マッサージ→仕事

　こんなパターンが思いあたる方、多いのではないでしょうか。 特に、生理の前になると肩こりもひどくなる方、そうです、女の頭痛はやっばり女にしかわからない。なおし方もちがうんですよね、男とは。そこでまず、次のページのテストで女の頭痛の特徴をチェックしましょう。あなたはこんな頭痛に悩んでいませんか。。

チェックリスト（13）女の頭痛の症状チェック 当てはまるものにチェックを付けてください。 1 頭に帽子をかぶっているような気がする 2 頭が締めつけられるような感じがする 3 吐き気がするほど肩がこる 4 首の横の筋がかたくなっていて、さわるととび上がるほど痛い 5 視力に左右差がある 6 目を酷使している 7 顎に痛みがある 8 口を大きくあけにくい 9 生理前に肩こりや頭痛がひどくなる 10 腰が冷え、足や手の先が異様に冷たくなって頭痛が始まる いかがでしょう。こんな症状に思いあたるあなたは「女の頭痛」症候群といえるでしょう。女の頭痛、つまり女性によくみられる頭痛は、筋緊張性頭痛と呼ばれるものが多いのです。

　では、その筋緊張性頭痛とはどういうものなのでしょう。頭部を支える肩や首の筋肉が緊張して、頭痛をおこすのです。簡単にいうと、この部分の血液循環が悪化することにより、筋肉内に乳酸という老廃物が蓄積して、痛みが生じるのが原因です。頭痛の前段階として肩こりがあるのが特徴といえるでしょう。

　どうして女性のほうが肩こりの人が多いの？という疑問が湧いてきますね。その理由は、女性は子宮や卵巣という臓器があるぶんだけ、骨盤内の血液循環が悪くなりやすい（腰痛などはこれが原因）、ひいては全身の血行が悪くなりやすいからといえそうです。特に生理の前などは、子宮周辺の血液の鬱滞がおこり、血行不全がおこりやすいのです。

　ある報告では頭痛に悩む人の皮膚温はそうでない人にくらべて低い、といわれています。要するに血液循環が悪い人や、血行が悪いときには頭痛がおこりやすい、ということがわかります。手足の先が冷たいあなた、大丈夫ですか？

　さて、女性に多い頭痛とはいえ、女性なら誰もがみななるわけではありません。どんな性格、ライフスタイルの女性が陥りやすいか下記のテストで点検しましょう。

チェックリスト（14）女の頭痛になりやすい人チェック 当てはまるものにチェックを付けてください。 1 時間に追われる仕事をしている 2 几帳面なたち 3 すぐ緊張してあがってしまうたち 4 昼食後に休憩をとらない 5 決められた以外の仕事をしてしまうたち 6 仕事のために残業が多い 7 経済的に不満がある 8 目を酷使している 0〜2項目　まずまずの状態。でも油断は禁物 3〜5項目　頭痛もち予備軍。危険大 6項目以上　すぐに対策を 　いかがですか。まじめでよく仕事をするあなた、長時間緊張状態が続いたあと、睡眠不足のときは要注意といえそうです。

　仕事が終わって帰宅後すぐに、洗面器にお湯（肌に心地よい程度の温度）を入れ、足首までひたす。その後よく足首をまわす。足首を温めると、全身の血行がよくなるのに加え、足元が温まると眠気を誘うというデータあり。リラックスして筋肉の緊張がゆるむ効果で頭痛改善。

　Ｏ子さんのように何時間もマッサージにかかるより週3回、自分でマッサージしてみましょう。インドの伝統医療・アーユルヴェーダによると、5分間のマッサージを続けている人は、血行がよくなり老化防止になるとのこと。アーユルヴェーダでは、ごま油（純粋無添加のもの）を一度熱したものを用いることをすすめていますが、私がおすすめするホホバオイルにラベンダーを1滴加えたものなどいかが？
　マッサージするのは、足首と足の裏、足の指。足の裏や足首は、手のひらを使って円を描くようにするとよいでしょう。
　マッサージをするのは、夕食前か夕食を食べ終わって少し間をおいた、消化されてからがベスト。
　生理前の血行不全になりやすい時期に、毎日5分間試してください。めんどくさがりやも5分ならできますね。

　電子レンジで温めた蒸しタオルを、ほどよい温度にしてから3分間まぶたに軽くのせる。その後左右の眉の上を、内側から外側に向かって開くように指圧していく。目の疲れがとれて肩の筋肉内の血液循環がよくなります。眉間のシワも改善。

［用意するもの］
・水きりした木綿どうふ2分の1丁
・エクストラバージンオリーブオイル少々
・きざんだしそ2〜3枚分
・おろししょうが
オリーブオイルでとうふを抄め、しそをのせておろししょうがとしょうゆ少々を加える。

　大豆とオリーブオイルに含まれるビタミンEは、血行改善に効果があり、しようがに含まれる体を温める成分の作用が加わるので女の頭痛に悩まされている人、特に月経前症候群の頭痛には有効。ぜひ試してみてください。